「使い慣れた物の方が良かったりするよね」
笹川くんは何かを察してそれ以上は何も言わなかった。
「はーいみんな差し入れよー」
担任の先生が差し入れとしてジュースを持ってきてくれた。
私カルピスにしよう…
そう思って手を伸ばした時、誰かの手とぶつかった。
「あ、ごめん」
声の主は、如月くんだった。
「葉山さんそれ飲んでいいよ、俺別のにする」
如月くんは別のペットボトルを取ってすぐに行ってしまった。
……やっぱり如月くん怒ってる。
そりゃそうだ、一緒にやるって言ってくれて頑張ろうね!って言ってくれたのに…。
「千歳くんカルピス飲みたいならわたしのと交換する?」
真城さんの手にはカルピスがあった。
「いや、カルピス好きじゃないし」



