キミの名前を呼びたい。



「…じゃあ僕先教室戻るね」


少し照れた顔をして笹川くんは出ていってしまった。


今日は色んなことが起こった。


事故で如月くんとキスして、


笹川くんから告白されて……。


私はどうしたらいいんだろう。



如月くんのことが好き。


でも、それを知られたら真城さんに何されるか分からない。





私は教室に戻り、如月くんに買ってもらったホワイトボードをスクールバッグにしまった。


そして今まで使っていた筆談用のノートを取りだした。


「あれ、椛ホワイトボード使わないの?」


梓ちゃんが気付いて声をかけてくれた。


「ってか手どしたのよ!!」


『ちょっと怪我しちゃって』


「詳しく話聞かせなさい!」



梓ちゃんに手を引かれ、教室から飛び出した。