キミの名前を呼びたい。




───次の日



早く学校に来たので教室にはまだそんなに人は来ていない。


だから、廊下を歩いてると教室での話し声が聞こえてしまう。


「如月くんおはよう」


真城さんの声だ。如月くんももう来ているみたい。


「おはよ。えっと…名前なんだっけ?」


「真城美結、だよ。如月くん」


私は教室に入ることが出来ず、廊下に立っていた。


「ねえ、昨日葉山さんとどこに行ったの?」


「ん?ちょっとね」


「…葉山さんってさあ〜、見た目は美人さんだけど話せないから何考えてるか分からなくない?
いっつも無表情だし、正直怖いなあ〜。」


その通りだ。美人ではないけど、何考えてるか分かんないってよく言われる。





「そんなことないよ。葉山さんは優しい人だよ」