キミの名前を呼びたい。




「こっちこそ押し付けちゃったのにありがとう!」



如月くんが笑うと心が暖かくなる気がする。


太陽みたいだ。



「じゃあ葉山さんまた明日!」


如月くんに手を振って、家へと向かう。


明日からは、このホワイトボードを使おう。


如月くんが……私の為に買ってくれた大切なもの。






家に帰りしばらくすると梓ちゃんも帰ってきた。


「あれ、そのホワイトボードどしたの?」


『如月くんが買ってくれたの』


「如月が?なんで?」


『ノートだとかさばるから…』


「へー、そんなこと考えるんだね」


『明日から使おうと思う』


「いいんじゃない?」


今まで学校に行くのは憂鬱だったけど、楽しみだと思うのは声が出なくなってからは正直初めてかもしれない。