キミの名前を呼びたい。



「葉山さん席ありがとぉ〜」


なんだか申し訳ない気持ちになった。


でもそれと同時に、私に気付いてくれた事が嬉しかった。


「葉山さんお昼どこで食べてたの?」


如月くんがすかさず声を掛けてくれた。


『図書室』


「図書室かー、サボるのにはベストなんだっけ?」


『そうみたい』


「ねぇ、葉山さん今日放課後ヒマ?」


突然の質問に私はノートを書く手が止まった。


『何の予定もないけど、どうしたの?』


「じゃあちょっと付き合って欲しいとこがあるんだけど、いいかな?」


なぜだろう、如月くんに聞かれると断れない。


私は頷いた。