キミの名前を呼びたい。



梓ちゃんのことは大好きだし、とても大切な存在。


でもそれと同時に梓ちゃんは相手に対してズバズバ言えるタイプの子だから、ついつい言い過ぎてしまうため対立がよく起きる。


真城さんとはまた別だけど、どちらも男女共に人気なのだ。



そろそろ、教室に戻ろうかな。



お弁当箱を持って階段を降りていると、梓ちゃんが男の子と歩いているのが見えた。



確か陸上部の人。何だか2人とも楽しそう。



邪魔しちゃ悪いと思って、気付かれないように教室に戻った。



私の席に真城さんが座って、如月くんと楽しそうに話をしている。


もう少し図書室に居れば良かったな。



でも。


「あ、葉山さん戻ってきたみたいだからそこどいてくれる?」


如月くんは私に気付いてくれた。