朝は小鳥の囀ずりで目を覚ます。

そんなのは小説の中だけだと思っていた。

でも今の私は実際小鳥の囀ずりで目を覚ます。
山の中にポツンとある、ロッジ風の一軒家。

ここが天のアトリエ兼、私の職場であり生活の場だ。

元々は天の知り合いの社長さんが別荘として構えていた家で、それを譲ってもらったらしい。

木で組み上げた一軒家は森の中の緑に馴染み、暖かな雰囲気だ。

2階のテラスの着いた2部屋を改装して天がアトリエ兼自室に。

私はその向かい側の1部屋を自室に貰っている。

1階には大きなリビングダイニング。
備え付けの石造りの暖炉が存在感を放つ。

それからキッチンとゲストルームがあって、お風呂は石造りで温泉がひいてある贅沢な作りだ。