「詩織!いい加減起きなさい!洸くんもう来るわよ!」朝からママはうるさいなぁ。
んえ、待って、ママ今『洸くんが来る』って言った?えぇ!困る!「こら、起きなさい!」
「起きてるよ〜」はい。今の声で完全に起きました。
桜丘高校2年生の私、神崎詩織(かんざき しおり)は朝が非常に弱い。急いで学校に行く準備をして、メールで『もうすぐ着く』と言うある人を待つ。
そう、ある人とは私の幼なじみで親友の、黒崎洸(くろざき 洸)である。私と洸は小学校の頃から一緒にいる。中学生の頃はよく洸の事が好きな女の子から呼び出されてたっけ‪w
ピコンッ『出てこい』見て分かる通り、ちょぴり強引なところがあるの。まぁ、そこも含めて私は洸のこと…。
「ゴメン!ちょっと遅れたかも〜」
「遅い。」
うっ…怒ってるかも。
「ねぇ…怒ってる?私が遅れたから」
「怒ってねぇよ、ほら、学校行くぞ。」
またそうやって。優しく微笑みながら私の頭を撫でるんだ。本当に洸ってよく分かんない。怒ったかと思いきや急に私に微笑みかける。ぶっちゃけ、心臓が持たない!
私が洸を好きになったのはいつ頃なのだろう。気づけばずっと私の隣にいた洸の事を好きになってしまっていたのだ。