☆当日☆



終業式。


冬休み突入という最高の日。


でもその嬉しさより


アタシの胸は作戦に対する熱意でいっぱいいっぱいだった。


 大丈夫。昨日も廉にぃと綿密な作戦会議したし………!!


今のアタシは通知表が3と2のオンパレードでも気にならない。


「…ということで、冬休みだからってくれぐれもはしゃぎすぎないように。」


クラス全体が今か今かと息を潜め


「じゃあ気をつけて帰んな!宿題忘れんじゃないよ!」


開放感による生徒達の雄叫びが学校全体に轟いた。


「瑠璃(ルリ)!アタシもう行くねっ」


すぐに鞄をもって立ち上がった。


後ろの席に座っている友達の瑠璃は呆れたように笑った。


「あがっちゃって失敗しないようにね?」


「大丈夫っ。まっかして!」


瑠璃には先生とのこともバレてて、今回の作戦のことも知ってる校内では唯一の友達。


すっごく可愛いくて、彼氏(先輩)もいるから色々相談に乗ってもらっていた。


「じゃあ行ってきますっ!」


「頑張ってくださいっ」


お互いに敬礼をして悪戯に笑い合う。


向かうは廉にぃの店



『spade+heart』。