昼休み5分前に教室に戻った時。
「ねえ、桜田さん」
いつもは話すこともない、クラスの数人の女の子から声をかけられた。
「…なに?」
ついつい警戒してしまうけど、彼女たちの顔に険しさはなく。
むしろ遠慮がちな表情のまま、1人の女の子が言った。
「お昼って、生徒会長と食べてるの…?」
私は正直に頷く。
2人じゃないけど。
それは言った方がいいのか、言わない方がいいのか。
…全然知らなかったけど、うちのクラスにもファンクラブの子がいたんだな、と察す。
「あの、付き合ってるの?会長と」
「そういうのじゃないよ」
言うと、数人の女の子たちはほっとしたような顔をして、そのあと少し残念そうな顔になった。
「ほら、最近よく一緒にいるから付き合ってるのかなって、みんな噂してる」


