まだ私の頭の上にある会長の手に、おそるおそる触れる。
「おい、なんか言えよ」
会長が苦笑いして言う。
そういう、顔も好きだよ。
優しいせいで困っちゃう、でもどれだけ困っても待っててくれる、そういうとこも好きだよ。
「…冷たい」
私は呟いた。
ん?と怪訝そうに私を見つめる会長の、顔。
その顔も、好きだよ。
言葉の意味を測りかねて、考えるような。
「いつから、待ってたんですか」
いつもあんなに、あたたかいのに。
「さっき」
ぶっきらぼうに答える会長の手を、きゅっと握る。
…嘘つき。
さっきでこんなに冷えないよ。


