生徒会室へ行くのかと思いきや、会長は渡り廊下から外に出る。
校庭を少し歩くと、体育館裏に辿りついた。
誰もいない、少し陰った静かな場所。
体育館の外壁にもたれて会長がコンクリートの上に座るので、私もちょこんと隣に座った。
「あの…受付、よかったんですか?」
「ああ、実行委員たちと休憩交代」
「副会長たちは…」
「たまには2人きりにしてやらねーと。最後のイベントだしな…」
会長がぼそりと呟いて、私を見る。
「どーせお前も、きょうちゃんと森川くんに遠慮してたんだろ」
「せっかくのイベントなので…」
「まーな」
「…会長は、文化祭、楽しんでますか?」
控えめに聞くと、会長は少しきょとんとして。
「未来って時々、変なこと聞くよな」
「別に変なことじゃありません…」
なぜ楽しいかと聞かれることが、変なことになるのか。
「俺にそんなこと聞くのはお前だけだよ」
会長は小さく落とすように言った。


