きょうちゃんは、すごいな。
そういえば体育祭の時のお弁当も、きょうちゃんが会長に預けてくれたって会長が言ってた。
あの日はじめて会長の分のお弁当も作ったけど、会長が用具庫まで来てくれなければ、素直に言えていたかどうか自信がない。
きょうちゃんはそういうの分かってて、会長にお弁当を渡してくれたんだろう。
「色々、未来も考えてることとか…あるんだろうけどさ。話したくなったら、いつでも言っておいで」
そんな優しいきょうちゃんに、私は微笑む。
「ありがとう」
2人、他愛ないことを話しながら校門をくぐって校庭に入った。
3年生がいないというだけで校内の密度はぐっと低くなって、すごく静かだ。
いつも会長が入っていく3年の下駄箱には、誰もいない。


