「逃げられちゃうと、流奈がとーるに怒られちゃうからさー」
そうだ、会長の名前は、透。神崎透。
じゃあ、そーすけは、副会長、かな。
きっとそうだな。
…て、呑気に納得してる場合じゃない!
今ならまだ間に合うかも。
「あの、私、2年C組の、桜田未来です。さくらだ、みく」
「うん、あなたのことは、よおーく知ってますよ?」
「えっと、人違い、ではなく?」
「人違い?どゆこと?」
人差し指を顎に当てて、首を横にひねる女の人。
女の人、というよりも、すごく可憐なその童顔は、女の子、という方がしっくりくる。
「残念だが、人違いではない」
急に男の声が聞こえて、私はびくっと肩を震わせた。
ツインテールさんの隣から顔を出したのは、黒髪に端正な顔つきに銀縁眼鏡の…。
悲しいけど、それはやっぱり、副会長で。


