教室に帰っていく生徒たちの波の中を、私はいつのまにか全速力で走っていた。
裏庭につくと、案の定そこには誰もいない。
ちらり、今朝も見た背の高い時計を見るた。
2限がはじまるまで、あと30分。
…今日に限って始業式短い!
時計を睨んで、隠れられそうな物陰を探す。
…あった。
裏庭の片隅に、掃除用具などが入っている大きめの倉庫が。
私はそのドアをスライドさせ、箒や梯子の間に身体を滑りこませる。
ちょっといやかなり埃っぽいけど…。
…耐えよう!
30分くらい全然!
平和な日常のためなら耐えられる!
内側からドアを閉めて、ほ、と息をついた瞬間。
ガラガラガラガラと音をたてて、外側からドアが開く音。
あわわわわわ………。
いやでも分かんないよ、まだ。
用務員さんかもしれない!
一縷の望みにかけて、目を閉じて祈っていると。


