「もしもし未来です!」

『おお、なんか元気だね?』


電話口の流奈さんの声も元気そうだ。


「はい、元気です!」

『アイス屋さんはー?』

「今終わりました。あっ、来られますか?!」

『んーんー。まだ授業あるからさー。今、休憩中』


そう言われて、がくっと肩を落とす。


「それはそれは、お疲れさまです…」


私は更衣室で深々と頭を下げた。


でも、どうしたんだろう。


用件を聞こうと口を開いた時。


『未来ちん、あのね、ちょっと緊急事態』


流奈さんの言葉に、私はびっくりする。


「え、どうしたんですか?!」

『うーんとね』


緊急事態、と言うわりには、落ち着いた声の流奈さん。