* 『まじで生徒会長のファン、うぜーわ』 はた、と私は立ち止まる。 トイレに向かって廊下を歩いていると、曲がり角の向こうからそんな声が聞こえてきてきたから。 知らない、男の人たちの声。 『会長挨拶のたびに大騒ぎされたら堪んねーよな』 『つーか今日の挨拶も、相変わらずぶっとんでたなあ』 『女子は喜んでたけどな』 『先生も誰も止めねえのがすげえわ』 『そりゃ、止めないっしょ』 『あー…お家柄ね』 悪意のある声。 私は瞬きをして、耳を澄ませる。