イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛



だけど羨望の気持ちは湧いてこない。


私には一生、関係のない人だ。

平凡で普通で、それが一番大切な私にとっては、最も遠い人かもしれない。


「とにかく皆さん、長いようで短い高校生活です。…1年生はとにかく頑張ってみる。2年生はとにかく楽しんでみる。3年生は、悔いのないように。…挨拶、終わります」


会長がマイクの前で軽く一礼した瞬間、体育館は拍手で満たされた。

先生たちも満足気な顔で拍手を送っている。


「さすがリアル王子様、だね」

きょうちゃんが拍手をしながら呟いた。

私も、うんうん、と感心して頷く。


生徒会長はマイク前から去り、ステージ上に並んでいた生徒会メンバーに加わって立つ。


かわりに黒髪で眼鏡をかけた男が列から離れ、今度はマイクの前に立った。


銀の細いフレームの眼鏡の向こうの目は、冷静沈着。