女の子たちは、白けた顏。
男の子たちは、気まずそうな顔。
…ああ、申し訳ないやら、腹立たしいやら。
「洗ってきてくれてありがとな!」
重い空気をどうにかしようと男の子の1人が、私が持っている野菜の入ったボウルを受けとってくれる。
「ううん、切ろっか」
私も当たり障りなく笑って、作業にかかった。
こんなことなら早く帰りたい、と心から思う。
「…桜田さんってさ」
黙々と野菜を切っていると、隣で同じように野菜を切っていた女の子に声をかけられた。
「なに?」
「会長と付き合ってるわけじゃないって本当?」
…また、会長か。
私はため息をつきたいのを堪えて、頷く。


