*
広いキャンプ場の炊事場で、私は大きくため息をついた。
両手には、人参や玉ねぎの野菜類。
パイプテントが張られた広場からは、きゃっきゃと楽しそうに騒ぐ声が聞こえてくる。
朝一番に行われたオリエンテーションで、きょうちゃんと森川とは班が分かれてしまった。
同じ班には、ほとんど話したことがない他のクラスの人ばかり。
自己紹介をして、
「よろしくね」
そう言って笑ってはみたけれど。
「あの子って、会長の…?」
そう耳打ちされて、瞬殺だ。
…同じ班の女の子たちが会長のファンクラブの子だなんて、ついてない。
あーあ。
皮を剥かれた野菜を流水で洗いながら、またため息。


