「痛…っ」
頭を押さえて振り返ると、担任の先生がさっきよりも更に険しい顔で私たちを見ていた。
私だけじゃなく、きょうちゃんも森川も頭を押さえている。
バインダーで殴るかな普通。
「…静かに!」
小声ですごまれて私たちは全員、目配せして前を向いた。
周囲からくすくすと笑い声が聞こえる。
確かに、3人そろって頭を押さえている状態はちょっと可笑しい。
きょうちゃんも森川も笑いを堪えきれずに肩を揺らしているので、私もくすりと笑ってしまった。
平凡な日常。
普通の毎日。
きょうちゃんと森川、気を許せる大好きな友達がいて、学校が楽しい。
私にとって、これがなにより一番大切なこと。
朝から沈んだ気分が2人のおかげで少し晴れた。


