『そんな…』


『まあ、そういうこと。いろいろ深く考えなくていいからさ。素直に僕が雅妃を好きだってこと、認めてよ』


『認めてよ…って』


『諦めてた恋だったのに、たまたま入った事務所にお前がいたんだから…また気持ちが戻るのも仕方ないだろ?雅妃には…好きな人いるの?付き合ってる人は…いなさそうだけど』


うっ、当たってる。


そこは見抜かれてたんだな。


『付き合ってる人はいないよ。でも…好きな人はいる…のかな。まだよくわからないけど、憧れが…好きに変わりつつあるかも知れないなって』


『やっぱりな。漣さんだよな。あんな人のすぐ側にいたら…絶対に好きになるよ。僕だって…毎日撮影で会うのに、見る度にカッコいいなって思うしな』


『大智にバレてたの恥ずかしいよ。身分違いもいいとこ。見た目も全然違うし。それに、まともに恋愛したことなくて、どうしたらいいのかもわからないし…今は、ただ…亜希斗さんのために頑張ろうって…そう思ってる…』