『花楓ちゃんは、何か勘違いしてると思うよ?』


『どういう意味ですか?』


私が、何を勘違いしてるって言うの?


『俳優は…残念ながら、1人では絶対に輝けない。もちろん、俳優自身の魅力がなければ話にならないけど、それでも…やっぱり、マネージャーやスタッフ全員の支えがないと、結局、何も出来ないんだよ…』


『そ、そんなことは分かってます!でも…和倉さんは…漣さんには相応しくないと思います。あの人が漣さんのマネージャーだなんて…漣さんだって、本当は納得してないんじゃないですか?もしかして、また進藤専務と組みたいって思ってるのかも』


あんな人より、その方が…絶対いいに決まってる。


『…亜希斗は…俺と組みたいなんて…全く思ってないよ…』


何?


なぜそんな寂しそうな顔をするの?


『君は知らないようだから、教えてあげるね。和倉ちゃんをマネージャーにって指名したのはね…他でもない亜希斗自身なんだよ』


『え?!』