『私はそんな風には呼びません。漣さんは私の大切な人ですから。あなたみたいに軽々しく呼べないです。あと1つ、和倉さんって漣さんのこと好きなんですか?まさか…付き合ってるとか…そんなことないですよね?』


鋭い視線に、ドキッとした。


『そんなこと…もちろんないです。付き合ってるなんて…有り得ません。でも…正直、漣 亜希斗のファンではあります。ただの…1ファンなんですけど…』


『ふーん。そうなんですね。ファンがマネージャーなんて、変なの。でも、忠告しておきます。この世界、トップに登りつめるのって、並大抵なことじゃないんです。漣さんは…それが出来る素晴らしい俳優さんです。だから、そんな人の足を引っ張るようなことだけはしないで下さいね。でしゃばって、漣さんに迷惑かけないで』


かなり強い口調で、私に畳み掛けた。


『でしゃばってなんか…ないつもりです』


『そうかしら?さっきから、監督や他のスタッフさん達に愛想振りまいてらっしゃるから』