私は、1人でカフェに入って、少しだけお茶してから、亜希斗さんを現場まで迎えに行った。


コンタクトで車の運転なんて、ちょっと怖いけど…


撮影現場はロケ先で、かなり寒かった。


亜希斗さん…大変だっただろうな…


ドラマはもうほぼ撮り終えてて、すぐに映画の撮影が始まる。


到着して、私は現場から少し離れた駐車場に車を止めた。


足早に歩いて、ロケ先に着くと、大智がいた。


『雅妃!え?』


『大智、お疲れ様!寒かったでしょ?』


『って、お前…その顔…』


大智が、私の顔を指さした。


『あ、ああ、これ?今日、コンタクトにしたの』


『コ、コンタクト?!雅妃がコンタクトって、なんで?あんなに嫌がってたじゃないか』


『う、うん…でも、勇気出して変えてみた。わかってるよ、言いたいことはわかってる。変だって言いたいんでしょ?』


やっぱりコンタクト、似合わないよね…


昔から知ってる大智に見られるの、すごく恥ずかしい…


『…誰が変だって言った?…に、似合ってるし』