『お邪魔します。今日はお招きありがとうございます』


『固い挨拶はいらないから。座って』


『はい、じゃあ、失礼します』


ソファに腰掛ける亜希斗さんと大智。


まるで、映画のワンシーンのようだ。


『相変わらずモデルも俳優も歌も頑張ってて、お前はすごいな』


『いえ、まだまだ未熟ですよ。世界の亜希斗さんに比べたら』


そう、亜希斗さんは、近々、ハリウッドの映画に参加する。


監督からの熱いオファーがあったみたいで。


進藤専務が後押ししてくれ、様々な困難もクリアして参加が決まったそうだ。


ハリウッドの超有名スター達と共演し、最高に素晴らしい映画になるらしい。


今から私も楽しみで仕方ない。


『お兄さん、1人でハリウッドにしばらく行くんですよね~お姉ちゃん寂しくないの?』


『大丈夫。私にはこの子がいるから。亜希斗さんがいない間、しっかり育てなきゃね』


私は、ベビーベッドから息子を抱き上げた。