映画も順調に撮影が進み、全てが上手く走っていた。


それを、健さんもすごく喜んでくれてる。


あれから、少しぎこちない感じはするけど、健さんへの感謝や尊敬は…もちろん、何も変わらずにいる。


でも…


「全てが順調に進んでも、この想いだけは…お前に伝わらないんだな」って…


悲しい顔をされることもある。


そう言われると、胸が…


痛くなる。


だけど、何を言われても、俺は…


健さんを受け入れることは出来ない。


俺には、雅妃しかいないから。


健さんにも、少し酷なことだとは思ったけど、雅妃のことを話した。


結婚も考えてて、俳優としての自分ももちろん大切だけど…


雅妃のことは…


何よりも大切なんだと。


俺は、そうハッキリ言えて、スッキリした気がした。


あやふやにしておく方が、お互いつらいと思ったから。


これからも、ずっと…


健さんとは、最高の仕事仲間として付き合っていきたい。


そう、強く思っている。