明日花ちゃんは、急に真剣な眼差しで僕を見た。


『あの…クリスマス…大智さんと過ごしたいなって…思ってます』


え?


撮影の準備が長引いてて、今、周りに誰もいないからって…


この唐突な言葉には、驚かされてしまった。


『どういう意味かな?』


『…女の子に言わせるんですかぁ?私は…大智さんと一緒に、2人きりでクリスマスを…』


『ちょ、ちょっと待って。明日花ちゃんは、僕のマネージャーだよ。ごめん、クリスマスは一緒に過ごせないよ』


『…他に一緒に過ごす人がいるとかですか?』


すねたような顔で僕を見る。


『…そういうのは…君に言う必要ないかなと思うから…』


『雅妃さん?まさか、雅妃さんと?あの人だって、漣さんのマネージャーじゃないですか!』


まだ何も言ってないのに…


『…明日花ちゃん…どうして急にそんなこと言い出したのかわからないけど、僕は…』


なぜ、今こんな話をしてるのか…


でも、はっきり言った方が良さそうだよな…


『何ですか?』