「やっと給食だねー!」
由美はにこにこ笑って言う。
「そうだね」
「あ、でもきのこあるじゃん、うわー」
彼女はうげーっとしかめっ面をした。きのこが嫌いなのだ。
「今日は給食食べたら終わりだし、なんか1日が早いね」
「うんうんー」
2人で話しているとふと視線を感じた。何かと思って振り返ると、川上君がいた。
「川上君、どうかした?」
「あ、いや、別に」
そういえば、前ほかの男子と話しているのを聞いたとき、私の名前が出てきてたような…。席が隣のときにけっこう仲良くしてたし、なんか…もしかして…私のこと………なわけないか。
「立川、そろそろ座らないと」
「あ、そうだね」
春が私になれればよかったのに。そうすれば川上君とももっと話せるのに。なんだか春に申し訳ない気がした。