「こら、姫花!何してるの!」
ふと名前を呼ばれ後ろを見るとお母さんがやや火照った顔で息を切らしながら走ってくる。

「はあ、もう、いきなりいなくなって心配したんだから。」
そうだ、お母さんと一緒にスーパーに入ろうとした時に泣き声が聞こえて公園に一人で来てしまったのだ。

「ねえ、この人、誰?」
そう聞いてきたのはさっきの男の子だった。
「この人はね、私のお母さんなの!」
私は元気よくそう言った。
「あれ?姫花、この子友達?」
お母さんが聞いてきた。
「そう、友達!!」
笑顔でその子を見ると、向こうも笑顔であった。
「あら、そうなの。よかったわね。お名前は?」
お母さんがその子に聞いた。
「僕は、、、。火愛。」