火愛がまた飛び上がった。私もまたシャンデリアにつかまろうとした。しかし掴もうとした瞬間火愛の蹴りが飛んできて私の腹に当たった。

しまった、そう思った瞬間にはもう遅かった。私は頭から床に落ちていった。

やばい、どうしよう。

とさっ

あれ?そう思うと火愛が私を抱えていた。
私が床に激突しないようにキャッチしてくれたのだ。

「ありがと」

私がそう言った瞬間、火愛は抱えていた手を離し私の体を足で押さえつけ私の手を手で掴んだ。

「お前は馬鹿か?」

火愛がニヤリと笑いながら言った。

くっそ、一瞬でも火愛に感謝した私が馬鹿だった。火愛は最初からこれを狙っていたのだ。

私は動こうとするが押さえつけられており動けない。

「終わり!勝者、火愛!」

その合図で私を押さえつけていた火愛の足と手がすっと持ち上がった。


「くっそー、負けた。」
私が火愛に言うと火愛が
「フン、お前、前より弱くなったんじゃない?」
と言ってきた。

「え、いや火愛が前より強くなったんだよ、火愛強くなったね。」

そういうと火愛は顔を少し赤らめ
「お前よくそーゆーこと普通に言えるな、」
と、ボソッといった。わたしには聞こえなかった。