「もう何度未来を抱いたと思っているんだ? 身体の隅々まで知り尽くしているというのに、なにを今さら恥ずかしがる?」

「それはっ……!」

 咄嗟に振り返れば、至近距離に彼の整った顔があって言葉が続かない。

「それは?」

 意地悪な顔で聞くと、弦さんはリップ音を立てて額にキスを落とした。その後も頬や鼻と至るところにキスをされ、答えようにも答えられない。

「未来……」

 愛しそうに私の名前を呼んで啄むようなキスをされると、胸がギュッとしめつけられる。
 次第に口づけは深くなり、彼の舌が口の中に割って入ってきた。

「んっ……」

 漏れた声は広い浴室に響き、羞恥心を煽られる。だけどそれも最初だけ。弦さんの大きな手に触れられると、なにも考えられなくなってしまうんだ。

 そして互いの息が上がり始めた頃、弦さんは艶っぽい声で囁いた。

「ごめん、もう限界。未来の中に入りたい」

「えっ? あっ……!」

 一気に私の中は弦さんでいっぱいになり、身体の芯が痺れる感覚に襲われる。

 何度も奥を突かれ、その度にバスタブのお湯は大きく波打つ。