政略夫婦の授かり初夜~冷徹御曹司は妻を過保護に愛で倒す~

 そんなことを考えながらも手を進め、完成した料理の数々。

「お昼はちらし寿司か」

「はい。見た目も華やかでいいかなと」

 他にはサラダや漬けものに唐揚げ、それとすまし汁などを用意した。時刻は十一時前。そろそろふたりが来る時間だ。

 エプロンを外して昨日隅々まで掃除したが、汚れなどないか最終チェックする。
 そうこうしている間にインターホンが鳴った。

 モニターを確認した弦さんが「着いたようだ」と言った瞬間、緊張がはしる。

 彼に続いて玄関へ向かい、ドアを開けるとその先にいたのは弦さんのご両親だった。

「こんにちは」

「未来ちゃん、久しぶり。元気だったかしら。寂しかったわよ、なかなか会えなくて」

 口々に言われ、慌てて頭を下げる。

「ご無沙汰しております」

 月に一度は彼の実家へ顔を出すべきだったのかも。三ヵ月経っても来ないから、痺れを切らしてこうして訪ねてきたのかな?

 そう思うとますます緊張してしまう。すると弦さんが私の腰に腕を回した。自分のほうに引き寄せると、お義父さんとお義母さんに向かって言う。