「用意してくれるか? その間に着替えてくる」
「え? あ、わかりました」
返事をすると彼はキッチンから出ていく。そのうしろ姿を見送り、廊下へ続くドアが閉まると同時に不安と後悔に襲われた。
ちゃんと帰る時間を聞いておけばよかった。その時間帯に合わせて料理を作るべきだったんだ。
それにしてもいいのかな? 仕事で疲れているはずなのに、夕食がうどんだけで。申し訳ない……。
それでも言われた通り、彼が着替えている間に温め直してどんぶりに盛る。テーブルに運ぶと、ラフな服に着替え終わった彼が入ってきた。
向かい合って座り、手を合わせていただく。それが私たちの日常。食事中の言葉数は少なめ。
話をするといっても、弦さんに「今日はなにしていた?」とか、そういった些細なことを聞かれ、それに対して私が答えるだけだった。自分から話しかけることはほとんどなかったけれど……。
意を決し、うどんを啜る彼に切り出した。
「あの、大丈夫ですか? うどんだけで」
心配で聞くと、彼は感情の読めない顔で「大丈夫」と言う。
大丈夫なのかな。物足りなくない? 本当は怒っているのでは?
あらゆることを考え始めたら、自然と箸が止める。そんな私を見て弦さんは小さく息を吐いた。
「本当に大丈夫だから。……未来は少し気にしすぎるところがあるな」
「すみません」
咄嗟に謝ると、弦さんは先ほどより深いため息を漏らした。
「え? あ、わかりました」
返事をすると彼はキッチンから出ていく。そのうしろ姿を見送り、廊下へ続くドアが閉まると同時に不安と後悔に襲われた。
ちゃんと帰る時間を聞いておけばよかった。その時間帯に合わせて料理を作るべきだったんだ。
それにしてもいいのかな? 仕事で疲れているはずなのに、夕食がうどんだけで。申し訳ない……。
それでも言われた通り、彼が着替えている間に温め直してどんぶりに盛る。テーブルに運ぶと、ラフな服に着替え終わった彼が入ってきた。
向かい合って座り、手を合わせていただく。それが私たちの日常。食事中の言葉数は少なめ。
話をするといっても、弦さんに「今日はなにしていた?」とか、そういった些細なことを聞かれ、それに対して私が答えるだけだった。自分から話しかけることはほとんどなかったけれど……。
意を決し、うどんを啜る彼に切り出した。
「あの、大丈夫ですか? うどんだけで」
心配で聞くと、彼は感情の読めない顔で「大丈夫」と言う。
大丈夫なのかな。物足りなくない? 本当は怒っているのでは?
あらゆることを考え始めたら、自然と箸が止める。そんな私を見て弦さんは小さく息を吐いた。
「本当に大丈夫だから。……未来は少し気にしすぎるところがあるな」
「すみません」
咄嗟に謝ると、弦さんは先ほどより深いため息を漏らした。



