政略夫婦の授かり初夜~冷徹御曹司は妻を過保護に愛で倒す~

「あぁ、すごく似合ってる。可愛い」

「あ、ありがとうござい、ます」

 照れくさくて声がどもる。そんな私たちのやり取りを見て、店員は「ラブラブですね」なんて言うものだから、「ありがとうございます」と返した弦さんとは違い、私はますます恥ずかしくて居たたまれなくなってしまった。

 弦さんに洋服を買ってもらい、今度は私が彼のネクタイを選ぶ。

「未来が選んでくれるなら、なんだっていい」と言うけれど、そういうわけにはいかない。真剣に選んで三本新調した。

「さて、次はどうしようか」

「そうですね……」

 ブラブラしていると、お互い自然と子供服店に目がいく。それと小さな子供を連れた親子連れにも。

 どちらからともなく足を止めて、見つめ合う。

「まだ夜まで時間はあるが、そろそろ帰ろうか」

「はい。やっぱり叶夢が心配ですよね」

「あぁ。それに会いたい」

「私もです」

 たった半日でさえ会えないと寂しくなる。それにこうしてデートしている間も、ふとした瞬間に叶夢のことを考えてしまっていた。

「今度は叶夢も連れて、三人でデートしよう。行きたいところはたくさんある」

「はい!」

 繋いだ手を握る力を強め、私たちは急いで家路についた。