「ごめん、美香。ここであげてもいいかな?」

「もちろんだよ」

 やっぱりお腹が空いていたようで、ソファに座って与えると勢いよく飲み始めた。

 その様子を眺めて美香は「可愛い」を連発。

「可愛い~! 本当に可愛い。私も早く赤ちゃんがほしいなぁ」

「じゃあそのためにも早く竹山さんと両想いにならないとだね」

「そうだね、頑張らないと!」

 手をギュッと握りしめて気合い充分な美香に、思わず笑みが零れる。

「今度は竹山さんとふたりで叶夢ちゃんに会いに来たいな」

「うん、絶対来てよ。竹山さんが叶夢を見てどんな反応をするのかも見たい」

「あ、それは私も見たい!」

 あれこれ想像しては、美香と笑い合う。

 久しぶりに美香と楽しい時間を過ごした。



 週末、お義父さんとお義母さんに叶夢を預けて、私と弦さんは近くの大型商業施設を訪れていた。

「会社関係はカタログギフトや商品券でいいだろう。友人だけそれぞれ選ぼうか」

「そうですね」

 出産祝いのお返しである、内祝いを買いに来た。しかしさすが次期社長の弦さん。多くの人から出産祝いをもらい、お返しの量がすごいことになっている。