「だけどよかったね、お父さん、お母さんとの関係がうまくいって。一ヵ月検診にもお母さんが付き添ってくれることになったんでしょ? 未来から話を聞いた時はびっくりしちゃったよ」

「うん、私も」

 出産を機に、両親との関係は大きく変化した。

 弦さんのご両親以上に叶夢を可愛がり、お母さんに至っては毎日のように来て子育てを手伝ってくれている。昨日も来たばかりだ。今日は美香が遊びに来ることを伝えてあるから、明日また来ると言っていたくらい。

 それに子供を育てる上での様々なことを教えてくれた。

 まだちょっぴりギクシャクしちゃう時もあるけど、確実に溝は埋まっていると思う。

 この前は仕事を休んで一緒に来たお父さんの叶夢の抱きかたが危なくて、お母さんがすごく怒るものだから、思わず笑ってしまった。

 そんな私につられてふたりも笑い、和やかな雰囲気となり、まるで家族で団らんしているようだった。

 こうやって少しずつ両親との関係を深めていけたらと、願わずにはいられない。

 するとさっきまで上機嫌だった叶夢が突然泣き出した。

「どうしたの? お腹が空いたのかな?」

 慌てて立ち上がって向かい、叶夢を抱き上げる。そろそろ授乳の時間だ。