政略夫婦の授かり初夜~冷徹御曹司は妻を過保護に愛で倒す~

 まさか竹山さんから連絡先を渡してくるとはびっくりだ。でもこれって竹山さんも美香のことが気になっているの?

 これっきりの関係にしたくないってことでしょ? 竹山さんもさっき、『なにかの縁』って言っていたくらいだし。

 そう思うと美香じゃないけど、私も「きゃー!」と声を上げそうになる。

「ありがとうございます、帰ったらすぐに連絡しますね!」

 美香が興奮しながら名刺を受け取り言うと、竹山さんは優しく微笑む。

 ふたりがうまくいったらと願わずにはいられなかった。



「俺が車で仕事をしている間に、そんなことがあったのか」

「はい、そうなんです」

 この日の夜。夕食後にソファでゆっくりと寛いでいる時、竹山さんと美香の話をすると彼はすごく驚いた。

「車の中ではそんな素振り、いっさいなかったよな? いや、よく思い出すと竹山どこか上機嫌だった気もする」

 顎に手を当ててブツブツと呟く弦さんを見て、私も車内でのことを思い出す。