政略夫婦の授かり初夜~冷徹御曹司は妻を過保護に愛で倒す~

 私が紹介するや否や、珍しく声を上擦らせた美香に竹山さんはキョトンとなる。

「あっ……えっと、すみません。あまりに竹山さんがカッコよくて素敵だったので、緊張しちゃって……って、私ってばいったいなにを言っているんだろう」

 え? 嘘、美香ってばそういうことなの?

 珍しく動揺しているのは、竹山さんにひとめ惚れしたから?

 頭を抱え込む美香は、テンパっていてなんだか可愛い。そう感じたのは私だけではないようで、竹山さんはクスリと笑った。

「ありがとうございます。こんな愛らしい女性に『素敵』と言っていただけて光栄です」

「あ、愛らしいですか!?」

 自分自身を指差した美香に、竹山さんは大きく頷く。

「えぇ、とても愛らしいです」

 繰り返し言われると、美香の顔はおもしろいほど真っ赤に染まっていく。

 美香の恋バナは学生時代よく聞いていたけれど、ここ一年美香は恋愛から遠ざかっていた。