「ごめん、美香。ちょっとトイレ」
「え? あ、未来!?」
駆け足でトイレに駆け込むと、すべて戻してしまった。それでもまだ胃がムカムカしている。
「未来、大丈夫?」
トントンとドアをノックされ、心配そうに聞いてきた美香に「ごめん」と謝った。
「いいよ、そんな気にしないで」
トイレから出て美香に水を持ってきてもらい、洗面所でうがいをする。そしてリビングへ戻ると、神妙な面持ちで美香が言った。
「ねぇ、未来。一度病院へ行ってみたほうがいいんじゃない?」
「そうだよね、週明けに行ってみるよ。点滴や薬を処方してもらえたら楽になるだろうし。この辺で内科ってあるのかな」
ソファに腰かけ、病院を検索してみようと思い、テーブルの上に置いてあるスマホに手を伸ばした。
「ううん、未来が行くべきなのは内科じゃない」
「えっ?」
手が止まり美香を見ると、自分のスマホでなにかを検索し始めた。
「私、歳が離れたお姉ちゃんがいるでしょ? 子供が三人もいて、毎回妊娠するたびにつわりがひどかったの。……その時のお姉ちゃんと未来の今の症状がすごく似ている」
つわりって……。美香は私が妊娠していると思っているの?
「あ、よかった。土曜日でも診療している産婦人科が近くにある。……未来、私も一緒についていくから行ってみよう。一度調べてもらったほうがいいよ」
そう言って美香に見せられたのは、マンションの近くにある産婦人科医のホームページ。
「え? あ、未来!?」
駆け足でトイレに駆け込むと、すべて戻してしまった。それでもまだ胃がムカムカしている。
「未来、大丈夫?」
トントンとドアをノックされ、心配そうに聞いてきた美香に「ごめん」と謝った。
「いいよ、そんな気にしないで」
トイレから出て美香に水を持ってきてもらい、洗面所でうがいをする。そしてリビングへ戻ると、神妙な面持ちで美香が言った。
「ねぇ、未来。一度病院へ行ってみたほうがいいんじゃない?」
「そうだよね、週明けに行ってみるよ。点滴や薬を処方してもらえたら楽になるだろうし。この辺で内科ってあるのかな」
ソファに腰かけ、病院を検索してみようと思い、テーブルの上に置いてあるスマホに手を伸ばした。
「ううん、未来が行くべきなのは内科じゃない」
「えっ?」
手が止まり美香を見ると、自分のスマホでなにかを検索し始めた。
「私、歳が離れたお姉ちゃんがいるでしょ? 子供が三人もいて、毎回妊娠するたびにつわりがひどかったの。……その時のお姉ちゃんと未来の今の症状がすごく似ている」
つわりって……。美香は私が妊娠していると思っているの?
「あ、よかった。土曜日でも診療している産婦人科が近くにある。……未来、私も一緒についていくから行ってみよう。一度調べてもらったほうがいいよ」
そう言って美香に見せられたのは、マンションの近くにある産婦人科医のホームページ。



