「絃、わたし榎本さんに言われるまで本当に何も知らなかったの。」
重い空気を破ったのはお姉ちゃんだった。
「おねーさんさ、知らなかったって言うけど本当に?
鈍感女を演じてるんじゃなくて?」
タピオカミルクティーを飲みながら柑奈ちゃんがお姉ちゃんに突っかかる。
「…そう思われても仕方ないと思ってる。
でもわたし絃とは本音で話せてると思ってたの。」
……今なら、本音で話せる気がする。
「私、ね。中学生の時バレー部の田村くんの事が好きだったの。私に話しかけてくれるからちょっとだけ期待しちゃったの。実際はお姉ちゃんと仲良くなるためだったんだけどね。」
田村くんにお姉ちゃんが好きって言ってたよって伝えたら、次の日から付き合ってたね。
羨ましかった。



