「早く諦めるように言ってますが、頼られるのが嬉しいって思って未だに諦められずにいます。」
絃の好きな人を聞いたことがないのは…そのせいだったんだ。
「絃を苦しめてまで得た幸せって本当に幸せですか?」
「違う!わたしそんなんじゃ……!」
「絃には貴方に言ったってこと、内緒にしてください」
榎本さんはそのまま生徒会室から出ていった。
わたしが……絃を……ずっと傷付けていた…。
ごめんなさい。
教室に戻ると、稜くんが来ていた。
「はよ、大場も来てるから」
「うん、ありがとう稜くん」
「……泣いたのか?」
さすが稜くん、察しがいい。
「……わたし、絃を傷付けていたみたいなの」
稜くんは驚いたような顔をしていた。
知ってたのかな。



