すきって言って



藤田くんに家まで送ってもらい、自分の部屋で勉強をしていた。


「……絃、遅いな」


わたしが生徒会の仕事で遅くなった日、絃はいつもこんな気持ちなのだろうか。


でもこれからは一緒には帰れない…。



時計が19時を過ぎた頃…



──ガチャッ


玄関のドアがあいた。


絃だ!



「絃!遅いじゃない!」



絃の目が少し赤い気がした。



絃に好きな人の話をされた。



藤田くんのことで忘れていたけど、わたし振られちゃったんだ。


絃はその後わたしの話をひたすら聞いてくれた。


辛かったねって。


絃も泣いたんでしょう…?


言えなかった。聞けなかった。