すきって言って



───プルルル…



「もしもし絃?今どこにいるの?」


『うん…ちょっと』


「絃、もしかして泣いてるの?」


『泣いてないよ、私用事あるから優志くんと先に帰ってていいよ』


「帰り1人で大丈夫?」


『大丈夫だよ』


「それならいいけど…」


「泉さーん!」


階段の下で藤田くんが私のスクールバッグを持って立っていた。


「藤田くん!」


「泉さん一緒に帰りましょ!」


気が付くと絃との電話が切れていた。


「どうかしました?」


「あ…いえ。絃は用事があるから先に帰っててって言われたの」


「なんか稜も用事あるらしいですよ」


「そうなの…バッグありがとう。じゃあ帰りましょうか」