「ただいま…」
リビングの扉を開けると足元にお皿の破片が落ちている。
「おぉ優志、おかえり。足元に気を付けるんだぞ」
お父さんはなぜか僕には暴力を振るわない。
「おい優志が怪我するだろ!早く片付けろよ!!」
そう言ってお母さんを蹴飛ばした。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
お母さんは泣きながら片付け始めた。
「優志、お前はこの女みたいに馬鹿になっちゃいけないからな」
なんでお母さんが暴力振るわれてるのか、僕には分からなかった。
「お父さん出掛けてくるから、自分の部屋で宿題済ませるんだぞ」
そう言ってお父さんはお母さんのカバンから財布を取り出し出ていった。



