「…」 ───ポンッ… 「え……」 鳴瀬くんが静かに私の頭に手を乗せて、撫でてくれた。 「ごめん、俺の友達が酷いことして」 「そ、そんな鳴瀬くんのせいじゃ……」 「泉は妹思いだから、大場をこんなに泣かせてたら相手して貰えないって分かんねぇのかな」 教室の中は少し暗いせいで鳴瀬くんがどんな顔してるのか分からない、 でも、私の頭を撫でてくれるその手は暖かかった。 「……ありがとう、鳴瀬くん。」 「…優志の話、聞いてくれるか」 「優志くんの…?」