すきって言って



「あ!絃ちゃん、来てくれたんだね!」


優志くんがニコニコ顔で待ってくれていた。


「それでね、絃ちゃんにお願いがあるんだけど…」


私が口を開く前に優志くんが話し出した。



「明日からは泉さんと2人で登下校したいんだ。ね、絃ちゃん協力してくれるよね?」


お姉ちゃんと……2人……。


私が邪魔ってこと、だよね……。



「絃ちゃん?」



「……い」


「ん?なに?」


「……それは……でき、ない」



言ってしまった!!ついに言っちゃった!!


「……なんで?」


優志くんの声が低くなった。