すきって言って



「お姉ちゃん、生徒会長の相沢先輩が好きなんだって」


「えっ?!先輩!?うわー、僕勝ち目ないじゃん…」


優志くんはひどく落ち込んでいる。


「藤田くんも低血圧なの?」


「いえ、僕は違いますよ!」


お姉ちゃんに話しかけられると急に元気になった。


「じゃあそろそろ行きましょう」


相変わらずお姉ちゃんの隣には優志くんが歩く。


私はいつも通り気まづく鳴瀬くんの隣を歩く。


「……好きな人に協力してて辛くねぇの?」



いつも無言の鳴瀬くんが口を開いた。



「な、なんで私が優志くんすきって……」



「見れば分かるだろ、フツー。」


嘘っ、私そんなにわかりやすい???



じゃあお姉ちゃんにもバレてる???