すきって言って


「初めまして、わたしB組の大場泉です。
妹の絃がお世話になっております。」


お姉ちゃんは深々と頭を下げた。


「いえいえ!こちらこそ絃ちゃんにはお世話になっていて……!」


藤田くんは相当取り乱している。


「じゃあわたし達はこれで…、失礼します」


お姉ちゃんのサラッとした髪がなびく。


お化粧していなくても肌はツヤツヤだし、目もぱっちりしている。


背も高過ぎず、低すぎず。スラッとしている。


テストではいつも学年1位だし、運動神経もいい。


私には、勝てる要素がどこにもない。