すきって言って



……でも。


「あ!絃、ここにいたんだ。教室に居ないから探したよ〜」



お姉ちゃんが心配そうな顔でこっちへ来た。



「そのプリントどうしたの?」



「えっ、あ、これ先生に頼まれて!教室に持っていこうとしてたの」



「そうなのね、こちらの方はお友達?」



そう言って藤田くんの方を見た。



「は、はい!絃ちゃんの友達の藤田優志で、す!」



藤田くんは顔を真っ赤にしながら挨拶をした。



好きになった途端、失恋をした。